漫画「69でなし」あらすじネタバレ モヤモヤしている時に読めばきっと晴れる。
評価90点
本作のあらすじ
40年前、素手ゴロのみで最強だったヤクザ、山形栄吉。
彼はある日突然、伝説として記憶に残ったまま姿を消した。
時は流れて今、しょぼくれた老人が公園でひとりたそがれていた。
その老人こそ、かつての伝説の男、山形栄吉その人であった。
クソみたいな人生を悔やみながら、最後のタバコを吸おうとしたその時、茂みから怪しい風情の男が現れ、タバコを恵んでくれとねだる。
最後の一本を素直にわたす栄吉。男は礼だと言って、「若さがギンギンに若返る薬（一時間くらいは効く）」
を無理やり押し付けて去っていった。
伝説と呼ばれながらも本気で惚れた女性を守れなかった、
そんな苦々しい過去を振り返りながら、街をさまよう栄吉。
その栄吉にぶつかった女子高生は、かつての恋人にそっくりだった。
彼女の危機を救うため、栄吉は謎の男から貰った薬に賭け、飲み込むのだった。
謎の薬で若返り、伝説を作った頃の姿に戻った栄吉。
ロクデナシの69歳が、過去の清算のため、立ち上がったー
えー、簡単にまとめると、元ヤクザの爺さんが、謎の薬の力で若返るという
シンデレラなヤクザものとでもいいますか、説明するより読んで燃えろ！な漫画でして。
表紙の男が、伝説の男だった栄吉。もうこの絵だけで熱くなります。
ところがこの姿は、薬を飲んで一時間だけ。普段の栄吉は69歳。
それも不摂生のせいなのか、年齢以上にヨボヨボで情けなく、汚らしいのです。
こういう汚い姿やチンピラを描かせたら、山本先生は本当に上手い。
オイラが他に読んだ山本先生の作品に、週刊少年チャンピオンで集中連載された
「たまたまポンチー」という説明に困る怪作が有るのですが、
この漫画でもチンピラのチンピラっぷりがもう最低すぎて！（褒めてます）
まあそんな汚い部分だけでなく、若返った時の栄吉が、とにかく熱いんですよ。
強いだけでなく、任侠として弱いものには手を差し伸べ、
理不尽な事には全力で怒り、叩き潰す。
ストレスの多い世の中ですが、栄吉の活躍にはスカッとさせられる事間違いなしです。
1巻ではまだ大きな動きは無いのですが、ゴラクでの連載では
栄吉の過去への思いとやり残した復讐、そして栄吉を狙う男達が動き出し、
ドラマとしても最高に読み応えが有ります。
早く2巻が出て欲しいのですが、なかなか出ないのが少し心配。
マメにアンケート送ってるんですけどね・・・。
普段のヨボヨボ老人と、薬を飲んだ時のギャップ、
そしてなんといっても有無を言わせぬド迫力の喧嘩シーン。
漢（おとこ）なら読んで燃えろ！燃えて夏を乗り越えろ！
